今あっという間に消滅!! 短命にもほどがある! 販売期間が短かった悲劇のクルマたち6選
自動車業界では、時代の波に乗れず、短命に終わった「悲劇のクルマ」たちが存在します。革新的なデザインや技術を備えながらも、さまざまな要因で市場に受け入れられず、販売期間が驚くほど短かった車が数多くあります。今回は、そんな「短命にもほどがある!」と言われた、販売期間が短かった悲劇のクルマたち6選を紹介します。
■ 1. スバル SVX(1991年~1997年)
スバルが誇るグランツーリスモ「SVX」は、イタリアの名デザイナー・ジョルジェット・ジウジアーロが手掛けた美しいデザインで話題となりました。しかし、その未来的なデザインと高価格帯が災いし、市場で苦戦。最先端の技術を搭載していたにもかかわらず、販売期間はわずか6年で終了。SVXは、スバルのスポーツカー史における悲劇の一台となりました。
■ 2. ホンダ CR-Z(2010年~2016年)
ハイブリッドカーの新たな可能性を示したホンダCR-Z。スポーティな走りとエコを両立させたハイブリッドスポーツカーとして、登場時には大きな期待が寄せられました。しかし、スポーツカー好きには「パワー不足」と感じられ、エコ重視派からは「燃費性能が期待外れ」と評価され、中途半端な印象に。結果として6年で生産終了となり、ハイブリッドスポーツの夢は一旦途絶えました。
■ 3. トヨタ WiLL サイファ(2002年~2005年)
トヨタが若者向けに展開した「WiLL」シリーズの一つ、「WiLL サイファ」。個性的な外観デザインと、未来的な装備が目を引くも、市場の反応は厳しく、わずか3年で生産が打ち切られました。外観はかわいらしくユニークなデザインで、特に若い層に向けて開発されたモデルでしたが、販売戦略やマーケティングが時代に合わず、販売は振るわず短命に終わりました。
■ 4. マツダ ベリーサ(2004年~2015年)
マツダが提案した「上質なコンパクトカー」、ベリーサ。インテリアの質感や静粛性にこだわった大人向けのコンパクトカーとしてデビューしましたが、価格と装備が中途半端で、スポーティなモデルを求める市場には合いませんでした。10年以上販売されていたものの、大きな改良もないまま、地味に生産終了となりました。ベリーサは存在感の薄さから「短命」扱いされています。
■ 5. 日産 キューブ3(キュービック)(2003年~2008年)
日産の「キューブ」のロングバージョン「キュービック」。3列シートを備え、ファミリー層をターゲットにしたモデルでしたが、ファミリーカーとしてはスペースが不足気味で、ユーザーのニーズに十分に応えられませんでした。結果的に5年でラインナップから外され、「キューブ」の名は元の2列シートモデルに引き継がれました。
■ 6. スズキ X-90(1995年~1997年)
奇抜なデザインで登場した「スズキ X-90」は、SUVとクーペを融合させたユニークなコンセプトカーでした。2シーターでTバールーフを装備し、斬新なスタイルで注目を集めたものの、市場では「どのカテゴリーにも属さない中途半端な車」として認識され、わずか2年で生産終了。商業的には失敗したものの、現在でもコアなファンに支持され続けています。
■ まとめ
今回紹介した6台の「悲劇のクルマたち」は、それぞれ個性豊かで、未来を見据えた技術やデザインを持っていました。しかし、市場のニーズや時代の流れに合わず、短命に終わったのです。短い期間で消えてしまったものの、彼らが残した足跡は決して無駄ではなく、今なお愛され続けているモデルも少なくありません。クルマの歴史には、こうした「短命の名車」が存在していることも、また自動車の面白さの一つと言えるでしょう。