スバルといえば、「燃費よりも走行性能」を重視するファンが多く、かつては「燃費なんて気にするならスバルに乗るな」というジョークが囁かれるほどでした。しかし、近年の環境意識や市場の変化に伴い、スバルもハイブリッド技術に注力し始めています。そんな中登場した「新型ハイブリッドモデル」は、従来のハイブリッドとはひと味違った独自の視点と技術が投入されており、スバルらしい「走りと燃費の両立」を目指しています。今回はその実力について詳しく見ていきましょう。

スバル独自のハイブリッドシステムとは？

スバルの新型ハイブリッドは、「e-BOXER」として知られる独自のシステムを搭載しています。このシステムは、従来の燃費重視型のハイブリッドとは異なり、「走行安定性やパワフルな走り」を追求するために設計されています。スバルらしい水平対向エンジン（BOXERエンジン）を中心に、モーターアシストが加わることで、加速性能と走行安定性の向上を図りつつ、燃費も向上させるという二重の目的を実現しています。

このe-BOXERシステムでは、特に低速時や市街地でのモーターの介入がスムーズで、低速からしっかりとトルクを生かした加速が得られます。通常のハイブリッドでは物足りなさを感じることが多い「走りの楽しさ」を、スバルはこのシステムで見事に解消しています。

スバルらしい「走り」と「燃費性能」の両立

スバルは伝統的に、四輪駆動（AWD）と水平対向エンジンによる安定した走行性能を武器としてきましたが、これらとハイブリッド技術の融合により、新しい走りの体験を提供しています。e-BOXERシステムは、急なカーブや悪路でも、四輪駆動による安定したグリップとモーターによるパワフルなアシストが効果的に働くため、雪道や雨の日の走行でも安心して運転が可能です。

また、これまで燃費がネックだったスバルのAWD車ですが、新型ハイブリッドではモーターのアシストにより燃費が改善されており、従来モデルよりも格段にエコな走りが楽しめるようになっています。たとえば、シティユースでの燃費効率も上がっているため、街乗りユーザーにとっても日常使いしやすい車に進化しています。

ハイブリッドらしからぬ「走りの楽しさ」が魅力

スバルのハイブリッドは、「走り」を犠牲にせずに燃費性能も向上させるという独自のアプローチを採用しているため、エンジンとモーターの組み合わせが絶妙です。一般的なハイブリッド車でよくある「エンジンが非力で退屈」という印象はなく、エンジンとモーターの連携により、スムーズかつ力強い加速が楽しめます。

特にアウトドア好きやアクティブなドライバーにとっては、スバルの新型ハイブリッドは理想的な選択肢と言えるでしょう。オフロードや長距離ドライブで、ハイブリッドシステムの効率性と走りの両方が活かされ、ドライバーが「走りの楽しさ」を感じることができます。

「燃費重視ではない」スバルが目指すエコ性能

スバルが従来の燃費重視型のハイブリッドとは異なるアプローチを取っているのは、ブランドの強みを活かしつつ、環境負荷軽減を実現するためです。「スバルらしさ」を損なうことなく、燃費性能も追求したこのシステムは、まさにスバルの「新時代」を象徴するものです。

これまで「燃費を気にするならスバルに乗るな」と言われたスバルが、このような実用性と走行性能を兼ね備えた新型ハイブリッド車で市場に再挑戦しているのは、ファンにとっても朗報といえるでしょう。今後、さらに進化するスバルのハイブリッド技術には注目が集まります。