中古車選びの極意：チェックすべき5つの重要項目

中古車は、新車に比べて手頃な価格で購入できる一方、選び方を間違えると後々トラブルに見舞われる可能性もあります。この記事では、中古車購入時に見落としがちなポイントを中心に、後悔しないためのチェック項目を5つ紹介します。これらをしっかり確認しておくことで、購入後に安心して長く乗り続けられる車を選ぶことができます。

1. 走行距離：車の寿命を見極める指標

中古車の状態を把握する上で、最も基本的な指標の一つが「走行距離」です。車の走行距離は、車がこれまでどれだけ使用されてきたかを示す重要なデータであり、走行距離が少ない車ほど一般的には良好な状態が期待できます。

• 目安: 年間1万キロ程度が平均的な走行距離とされています。例えば、5年落ちの車であれば、5万キロ前後が目安です。これを大幅に超える場合は、エンジンや他のパーツに過度な負荷がかかっている可能性があるため、注意が必要です。
• 注意点: 走行距離が少ないからといって、必ずしも状態が良いとは限りません。長期間放置されていた車は、オイルが劣化していることや、ゴム部品が劣化していることも考えられるため、走行距離と年数のバランスを見て判断しましょう。

2. メンテナンス履歴：整備がしっかりされているかを確認

中古車購入時には、その車がどれだけ丁寧に整備されてきたかが重要です。メンテナンス履歴が記録されているかどうかを必ず確認しましょう。これにより、オイル交換やタイヤのローテーション、ブレーキパッドの交換など、定期的なメンテナンスが行われているかがわかります。

• メンテナンス履歴がある車: 定期的にメンテナンスを受けていた車は、エンジンやブレーキ、タイヤなどが良好な状態で保たれている可能性が高いです。ディーラーや整備工場での点検記録が確認できれば、より信頼性が高まります。
• メンテナンス履歴がない場合: 履歴が不明な場合、その車がどれだけ適切にケアされていたか分からないため、慎重な判断が必要です。購入前にディーラーや専門家に車両の状態をチェックしてもらうのも一つの手です。

3. 事故歴：事故の有無と修理状況を確認

中古車購入時に避けて通れないポイントが「事故歴」の確認です。事故に遭った車は、修理が適切に行われていない場合、後々大きな問題を引き起こす可能性があります。

• 修理の程度: 小さな傷やバンパーの交換程度なら大きな問題にはなりませんが、フレームの損傷やエアバッグの展開があった場合は要注意です。フレームが歪んでいると、車の安定性や安全性が著しく低下することがあります。
• 確認方法: 車両の事故歴は、車検証や車両の履歴レポートから確認できます。また、目視でも判断可能な部分があり、ドアやボンネットの隙間が不均一であったり、塗装が不自然な部分がある場合は、過去に大きな修理が行われた可能性があります。

4. タイヤの状態：走行の安全性を保つために重要なポイント

タイヤは車の安全走行に直接関わる重要なパーツです。中古車購入時には、タイヤの摩耗状態や製造年を確認することが大切です。

• 溝の深さ: タイヤの溝が十分に残っているかを確認しましょう。溝の深さが1.6mm以下になると、タイヤ交換が必要です。タイヤの摩耗が進んでいると、雨の日のグリップ力が低下し、スリップ事故のリスクが高まります。
• 製造年: タイヤの製造年も重要です。たとえ走行距離が少なくても、タイヤが古くなるとゴムが劣化し、ひび割れや硬化が発生します。タイヤの側面に記載されている4桁の数字（例：2218）は、製造週と年を示しており、一般的には5年を過ぎたタイヤは交換を検討すべきです。

5. エンジンやサスペンションの状態：走行性能を左右するポイント

中古車の最も重要な部分は、やはりエンジンとサスペンションの状態です。これらが不調だと、走行中に問題が発生する可能性が高く、修理費用も高額になりがちです。

• エンジンの状態: エンジンルームを開けて、オイル漏れや異常な音がないかを確認しましょう。エンジンの音がスムーズでなく、ガタガタとした振動や異音がする場合、内部に問題がある可能性があります。また、試乗してエンジンの加速や反応が鈍くないかもチェックすることが大切です。
• サスペンションの状態: サスペンションは、車の乗り心地や走行安定性に大きな影響を与えます。試乗中に、段差を越える際に異音がする、車がふらつくなどの症状がある場合は、サスペンションに問題がある可能性があります。また、車を押してみて、揺れがすぐに収まらない場合も注意が必要です。

まとめ

中古車を購入する際には、見た目や価格だけにとらわれず、走行距離やメンテナンス履歴、事故歴、タイヤ、エンジンとサスペンションの状態など、車の内部の状態をしっかり確認することが重要です。これらのチェックポイントを押さえることで、後悔のない中古車選びができるはずです。信頼できる車を選び、安全で快適なドライブを楽しんでください！